「デッドライン」を読んでプロジェクトの成功プロセスを考えたりしてみる

ソフトウェア工学の第一人者である著者が、プロジェクトマネージメントに関する101の法則をまとめ上げ、しかも、ストーリーを織り交ぜた構成になっているので、堅苦しくなく楽しめながら読めます。

ストーリーは、主人公が架空の国モロビアへ拉致されて、6つ(結果的には18)の超大規模PJのマネージメントを任されるところから始まり、読み進んでいくと、現実ではありえない節々があるが、それはストーリーを盛り上げる要素としての演出として捉えると先入観なく楽しめます。

著者が提唱するプロジェクト管理とは、次の4つの本質を踏まえることであり、チームメンバーの性善説を前提としてる印象を受けた。
・「適切な人材を雇用する」、
・「その人材を適所にあてはめる」、
・「人々の士気を保つ」、
・「チームの結束を強め維持する」

プロジェクトは千差万別であり、全が本書のプロジェクトに当てはまるものではないが、筆者が重要視している4つの本質は、成功プロジェクトのプロセスに必要なものだと思います。
ちなみに私は101の法則ではないですが、本書の中のセリフ

「バグはモジュールの真ん中にあるんじゃなくて、モジュールの端にあるんだ」

にすごく感動しました。